『リフォームのきっかけ』
お子さんが大きくなるにつれて家が手狭になってきたことから、新たな住まいを検討し始めたK様ご家族。
今後長く住むにあたり、デザイン面はもちろん構造部分にも気になる部分があったということで、このリノベーションを機に断熱性や生活動線(間取り)も見直すことに。
以前、この家は築25年の畳張りで純和風なつくりでした。室内は部屋ごとに壁で仕切られ、なかなか奥まで日が差し込まない昔ながらの間取りだったそうです。
K様は、この空間を本当に今風のテイストにできるのか不安があったと言います。
『担当者と二人三脚で考えたプラン』
今回リノベーションをするにあたって、K様のいちばんの要望は“和の雰囲気を残したくない”というものでした。
すこし前の日本の家といえば、居住空間は基本的に畳張りで、すべての部屋が壁で仕切られているつくりが多いことが分かります。木の柱も特徴的ですよね。
この空間を何とか新しく生まれ変わらせるためにも、K様とリノベーション担当者と考えを出し合いプランニングを進めていきました。
家族との時間をより良いものにするために、メインとなるLDKのプランには特に時間をかけたそうです。もともとは壁付けだったキッチンも、リビングダイニングを広く見渡すことのできるよう対面キッチンにすることにしました。
さらに、空間にオリジナリティを出すため洗面台は既製品を使わずに造作することに。
間取りもリビング・ダイニング・キッチンに仕切りは設けず空間を広く使えるようにして便利な生活動線を確保、その他の寝室や子供部屋はプライベートが守れるようにしました。
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リノベ前の住まい。部屋ごとに壁と扉で仕切られた空間はどこか閉鎖的。
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壁を取り空間を贅沢に使ったLDK。キッチンからは直線状にダイニングとリビングスペースを見渡せる。
『和から洋へ。生まれ変わった空間』
およそ3ヶ月の工事期間を経て完成したK様邸。木の温かさを感じるブラウンと爽やかな印象を与えるホワイトをメインに素材を選んでいき、全体的に明るくすっきりとした空間になりました。
木目が際立つ床材やネイビーの扉でさりげなくカリフォルニアテイストの要素も取り入れ、部屋の中心部となるキッチン部分は腰壁にタイルを貼ったことで、カフェのような温かみのある空間を作り出しました。
一方で壁は白やグレーにしたことで、それぞれがうまく調和する優しい空間になりました。
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ネイビーの扉がいいアクセントになっている。
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キッチンにはかわいらしいペンダントライトが。
『+αで魅せた、光の演出』
今回、担当者がいちばんこだわったという部分がLDK空間に配置した下がり天井。
工事最中、空間を広くとるために一部の柱を抜いたのですが、その関係でキッチン部分の納まりが当初のイメージと異なるものになりそうだったと言います。
これを回避するために、キッチン部分の天井をあえて低くつくり奥行を持たせることにしました。さらに段になっている部分に間接照明を設置することで、空間全体がすっきりまとまり、より上質な空間に仕上がりました。
こうして、K様の住まいは見事和の面影を残さずに新しい空間へと生まれ変わることができました。
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キッチンの下がり天井。間接照明がワンランク上の空間を生み出している。
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キッチンの周りはぐるっと回遊できる間取りになっている。