『リノベーションのきっかけ』
定年退職を機に落ち着いて過ごす住まいを希望していたS様。元々は別の場所に住んでおり新築も検討していたのですが、立地が良いことやコスト面を踏まえ、9年間空家になっていたS様の実家をリノベーションして住まうことにしたそうです。
『S様のご要望』
「理想の空間で、夫婦二人のセカンドライフを楽しみたい」という想いをもとに、将来の生活のことを考え1階部分で生活がまかなえるような間取りを希望していました。
また、現代風のデザインに憧れはあったものの、飽きることなく暖かさを感じられて落ち着いた空間にしたいという要望もありました。
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木や畳といった日本人に馴染みのある素材をふんだんに使用。
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リビングの窓装飾にはブラインドを採用したことで、日中は柔らかい光が差し込む。
『デザインのポイント』
馴染みのある畳はリビングに取り入れながらも、椅子のある生活に切り替えることを想定してその他のスペースの床には無垢材を採用しています。ソファの背面にはお気に入りの小物や写真を飾れるニッチを設けたことで、シンプルな空間ながらもS様の趣向が映える空間になりました。また、扉や棚にも木材を取り入れており、部屋全体が暖かな雰囲気を感じさせてくれます。

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リビングにはダウンライトを採用し、スッキリした空間に。
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床の間や押し入れだったスペースも形を崩さず有効に活用。
『耐震性にもこだわったリノベーション』
築49年が経過していた住まいは、いざリノベーション工事を始めてみると鉄骨が出てきたり元々入っていた筋交いも厚みがなかったりと、耐震性に不安がありました。そこで、通常は部屋を広くするために柱や壁を取るところを、反対に柱を抜かず壁を増やして、家自体の強度が増すようなプランを取り入れた上で、外の光が部屋の奥まで差し込むような間取りにしました。
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外の光が奥まで入る、一直線に並んだリビング・ダイニング・キッチン。
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キッチン脇には大容量の収納スペースが設けられている。