【中古マンション×リノベーション】マンションリノベーションにかかる工事期間は？効率的に進めるために知っておきたい日数の目安
マンションのリノベーションには、既に所有しているマンションをリノベーションするケースや、中古マンションを購入してからリノベーションを行うケースなど、さまざまなパターンがあります。いずれの場合でも、工事にかかる期間は気になるところです。住みながらのリノベーションでは日常生活への影響を考えなければなりませんし、入居前に行う場合でも、引越しを含めたスケジュール調整が必要です。そのため、あらかじめ工事期間の目安を把握しておくことが大切です。
今回は、マンションリノベーションを効率的に進められるように、工事期間の目安について詳しく解説します。これからリノベーションを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
マンションリノベーションでできることとは
マンションリノベーションは、共同住宅であるマンションを対象としているため、戸建住宅のリノベーションとは異なる点がいくつかあります。まずは、マンション特有の基本ルールを確認しておきましょう。
・リノベーションが可能なのは、専有部分だけ
マンションには、室内部分を指す「専有部分」と、それ以外の部分を指す「共有部分」があります。専有部分は居住者が使用でき、リノベーションが可能ですが、共有部分は全住民が共有しているため、勝手にリノベーションすることはできません。
玄関ドアや窓サッシ、バルコニーなども専有部分だと考えがちですが、外部に面しているため共有部分にあたります。これらの部分の工事は禁じられています。
リノベーションは専有部分に限られるため、工事範囲をきちんと確認しておきましょう。
・梁や柱型はリノベーション不可
マンションの各部屋は、部屋の外壁で上階の荷重を支えています。そのため、一般的に室内の間仕切り壁は撤去することが可能です。
ただし、梁や柱型は構造的に重要な部分であり、荷重を支える役割を担っているため、専有部分内であっても削ったり、撤去したり、移動したりすることはできません。
・リノベーションを実施する際は管理組合への事前申請が必要
マンションは共同住宅であるため、必ず管理組合が設けられています。管理組合は、マンション全体を管理している管理会社と入居者の間に立ち、日常生活に関するさまざまな取り決めを調整する役割を担っています。
メンテナンスや大規模修繕時に問題が発生しないよう、マンションの各部屋の間取りや設備情報を管理しています。そのため、専有部分のリノベーションを行う際は、工事内容を事前に管理組合に申請する必要があります。特に、ガスコンロをIHヒーターに変更したり、200Vエアコンを設置する場合など、電気容量の大きい電化製品を使用する際は、マンション全体の電気容量の制限を超えないよう事前申請し、許可を得ることが求められます。十分に注意してください。
また、リノベーション工事中は職人がエレベーターを使ったり、共用廊下で作業をすることが多いため、他の入居者に事前にリノベーション工事を実施していることを知らせておく意味もあります。
マンションリフォームの工事期間の目安について
マンションリノベーションは専有部分に限って行えることが分かったので、次に工事期間の目安を確認していきましょう。
マンションリノベーションの工事期間は、リノベーションの内容によって異なります。主なパターンとしては、内装のリノベーション、水まわり設備の交換リノベーション、間仕切り壁の撤去や間取り変更を含むリノベーションの3種類が挙げられます。
・内装のみのリノベーション
天井や壁の壁紙、床のフローリングを張り替えるリノベーションです。既存の壁紙やフローリングを撤去し、必要に応じて下地を調整した後、新しい壁紙やフローリング、カーペットなどを張り替えます。
工事の範囲によりますが、LDKや個室1室の場合は1〜2日、全室を行う場合は2〜3日程度を見込んでおくとよいでしょう。
・水まわりの設備を交換するリノベーション
キッチンや浴室、トイレ、洗面台などを新しいタイプに交換するリノベーションです。キッチンの場合、既存のキッチンと同じサイズやレイアウトで交換するだけなら2〜3日で終了しますが、レイアウト変更を伴う場合は給排水配管や電気配線の位置変更が必要となり、5〜6日かかると考えておきましょう。内装も合わせてリノベーションする場合は、さらに1〜2日追加して計算しておくと良いでしょう。
浴室の場合、マンションでは通常、機器の交換だけで済むため、2〜3日で完了します。ただし、既存の浴室を取り外した際に基礎部分や配管に問題が見つかれば、追加で補修工事が必要となり、その場合は1週間程度かかることもあります。
トイレや洗面台は機器の交換がメインの工事となり、給排水や電気配線の大きな変更はほとんどありません。迅速に進めば1日で終了しますが、内装も合わせてリノベーションを行う場合は3〜4日かかることが一般的です。
・一部間取り変更をするリノベーション
間仕切り壁を取り払って2室を1室にしたり、収納を増やすリノベーションでは、木工事や電気工事、内装工事など、複数の工事項目が加わるため、工事期間が長くなります。作業内容や範囲にもよりますが、1ヶ月程度かかることが多いでしょう。
水まわりの交換も合わせて行う場合、全体で2ヶ月近くかかることもあります。契約前に施工会社から工程表をもらい、確認しておくと安心です。
マンションリノベーションをスムーズに進めるために
工事の内容によって大きく異なるマンションリノベーションの工事期間。できるだけ短期間で終わらせたいですよね。工事をスムーズに進めるため、次のポイントを押さえておきましょう。
・管理組合へ事前打診をする
先に述べたように、マンションリノベーションには管理組合への事前申請が必要です。そのため、管理組合からの工事承認がなければ、工事を開始することはできません。承認が下りるまでの期間は管理組合によって異なるため、施工会社との打ち合わせ段階から早めに管理組合に打診し、承認にかかる日数の見当をつけておくといいでしょう。
・仮住まいが必要か検討する
リノベーション工事の内容が複雑になるほど、工事項目が増え、それに伴い工事期間も長くなります。住みながらリノベーションできるのは、おおむね2週間程度で完了する工事です。それ以上の期間が必要な場合は、仮住まいを検討しましょう。なぜなら、日常生活に影響を及ぼす可能性があるからです。
住みながらのリノベーションは、仮住まいの費用を節約できる点がメリットです。しかし、日中は職人が頻繁に出入りし、工事中の音や振動がある中で生活を送る必要があります。
また、内装リノベーションを行う際は、すべての家具を撤去する必要があります。そのため、施工する部屋の家具を他の部屋に一時的に移動する手間がかかります。水まわり設備の交換工事では、既存の機器を取り外してから新しい機器を設置するまでの間、調理や入浴ができなくなります。
小さい子どもやお年寄りがいる家庭では、こうした状況が大きなストレスになることがあります。家族構成に関わらず、一定のストレスは避けられないため、ストレスを減らすためにも仮住まいを検討することをおすすめします。
