リノベの教科書Textbook of renovation
リノベーション
2023.10.23

水まわりリノベーション費用や期間が知りたい!水まわりリノベーションの失敗しないためのコツも説明!

一般的には、キッチン・お風呂・洗面台 ・トイレ の4つのことを水まわりと言いますよね。

水まわりの使い勝手や清潔感は、暮らしの快適さに大きな影響を及ぼすことがあります。もし、築年数の古い住宅だった場合でも、水まわりを一新するとより長く気持ち良く暮らせるでしょう。この記事では、水まわりに関する施工事例や費用相場はもちろんのこと、失敗しないためのポイントもお伝えします。

水まわりリノベーションをするタイミングとは?

前述した通り、住宅における「水まわり」とは、キッチン・お風呂・洗面台・トイレ の4カ所を指します。水まわりは、一般的に新築から約15~20年経ったら新しくすべきと言われています。

水まわりは表面的にはまだ使えるように見えたとしても、ヒビ割れやコーキングの切れ目から水が入って内部での腐食が進んでいたり、劣化や老朽化していたりするからです。また、家族構成や生活スタイルの変化により不便さを感じる場合もあるでしょう。

水まわりリノベーションにかかる費用は大きく分けると、「本体費用」「工事費用」「諸経費」の3つになります。キッチンや便器などの本体のグレードや、工事の規模などによって費用が変動します。

水まわりリノベーション1.キッチンのリノベーションの特徴

水まわりの代表といったら、キッチン。キッチンの工事は、単にシステムキッチンを古いものから新しいものへ入れ替えるようなケースだけではありません。家族構成の変化やライフスタイルの変化などによってI型からU型へとキッチンの形状自体を変えたり、食洗器やIHクッキングヒーターを新たに取り付けたりする簡易的な工事もあります。

システムキッチンの入れ替えをすると、キッチンのスペースが広くなり、機能も充実することで使い勝手がグンと向上します。どんなグレードの製品を選ぶかによって費用は大きく異なりますが、安いものであればリフォーム費用をおおよそ50万円前後におさえることが可能です。

システムキッチンを入れ替えると同時にレイアウトまで変更する場合には、水道や配管の工事、キッチンの拡大、場所移動に伴う内装工事まで必要になるケースがあります。この場合だと、費用は100万円以上、場合によっては200万円を超えることもあるでしょう。工期は規模によって前後しますが、おおよそ1週間~2週間ほどかかります。

キッチンのリノベーション費用内訳と相場とは?

一般的なキッチンリノベーションの総費用相場はおおよそ50万~200万円。その内訳は、システムキッチンの購入費や配管工事費、内装工事費や既存のキッチン撤去費などです。

キッチン自体を入れ替えるリノベーションの場合でも、場所を変えずにシステムキッチンの入れ替えのみにすれば、商品価格にプラス10万円程度、総額50万~70万円程度で工事が済みます。また、古い壁付けI型キッチンを対面式に変える場合だと、配管工事や内装工事が発生しますから、100万円程度の予算を見込んでおくと安心です。

レイアウトの変更や、キッチンを1階から2階へ移すなどの大規模な工事をする場合には、工事費用が膨らみやすいので、場合によっては150万~200万円ほどかかることもあるでしょう。

そのほか、食洗器やレンジフードといったオプションを追加すると、その分の費用もプラスとなりますのでご注意ください。

水まわりリノベーション2.お風呂のリノベーションの特徴

現在、お風呂の主流はシステムバスとなっています。システムバスは、壁や床まで含めたお風呂場全体がセットになっているタイプのもので、通称ユニットバスとも呼ばれている商品です。一方、壁や床などをすべてオリジナルで組み上げていく方法が「在来工法」と呼ばれるもので、今でもシステムバスを入れることができない造りの家などではこの方法が活用されています。

システムバスを利用したリノベーションは、あらかじめ工場で作られた部品を組み立てる作業となりますので、工期が短く済むのがメリットといわれています。機能面でも優れており、気密性や断熱効果の高さも人気の秘訣となっています。

お風呂のリノベーション例としては、在来工法からシステムバスへと替えるものや、浴室壁面・床面の張り替え、浴槽の交換やバリアフリー化などが挙げられます。また、浴室と接している場合が多い洗面所やトイレも同時にリノベーションしてしまうケースが増えています。

水まわりの中でも特に、お風呂のリノベーションを行うとより快適な生活が送れるだけではなく、断熱性など機能が向上することで光熱費の節約にもつながります。また、急激な温度差によって発生するヒートショックを防ぎ、ケガの少ない浴室を実現するといった安全面でのメリットが期待できます。

お風呂のリフォーム費用内訳と相場とは?

お風呂場のリノベーション費用の相場は50万~150万円程度となっています。価格が変動する要因として、基本的な部分ではユニットバスや床などのグレード、浴室乾燥機の有無などが挙げられます。さらに浴室内スピーカーやテレビ、ジェットバスなどのオプションをつけるかどうかでも変わってくるでしょう。

費用の内訳は、既存浴室の解体工事費がおおよそ10万~15万円、仮設工事費がおおよそ2万~3万円、内装工事費におおよそ2万~3万円、給排水工事費がおおよそ7万~9万円、ユニットバス本体費用がおおよそ30万円~、そしてユニットバス取付工事費がおおよそ5万~10万円といったところ。ほかにも、取り入れるオプションなどによっては別途プラスで発生する費用もあります。

このなかで、特に価格差が大きいのがユニットバス本体となっています。耐久性に優れ、カラーやデザインが豊富なFRP浴槽や、断熱性・保温性に優れたステンレス浴槽の場合だとおおよそ20万円~、汚れにくいホーロー浴槽でおおよそ40万円~、肌触りの良さやFRP以上の耐久性を持つ人工大理石浴槽でおおよそ80万円~が相場になっています。

水まわりリノベーション3.洗面台のリノベーションの特徴

洗面台のリノベーションについては、生活動線の中で「ちょっと手を洗いたい」という場所に手洗い場を作るだけのようなリノベーションから、既存の洗面台を新しいものにしたり、ダブルボウルにしたり、場合によってはすべて造作で作成するリノベーションまで、幅広いニーズがあります。お風呂場・脱衣所とまとめてリノベーションするケースも増えています。

今まで洗面台がなかった場所に新たに洗面台を増設する場合だと、工期は1階だと3~4日ほど。しかし、状況によっては大きく変動する事も少なくないでしょう。また、戸建ての家で1階にしか洗面台がない場合、2階の寝室付近にもうひとつ洗面台を新設すれば、朝の忙しい時間帯に洗面台が混雑するのを防げるので、家族全員が快適に過ごせるでしょう。

※2階に設置する場合、配管があるかどうかで工期は大きく変動します。

ボウルと鏡、キャビネットがセットになったユニットタイプでは、三面鏡や壁出し水栓シャワー付きのものが選べるなど、生活スタイルに合わせて便利な洗面台をチョイスすることができます。

また、洗練されたデザインの多い、カウンタータイプの洗面台にすることで、収納スペースを広げることもできます。

洗面台のリノベーション費用内訳と相場とは?

洗面台のリノベーション費用は、水まわりリノベーションの中では比較的安価のおおよそ10万~50万円が相場です。費用を左右するものとして例を挙げると、洗面台のグレードやミラー、シャワー水栓の設置、収納の有無・大きさなどです。同時に床面の張り替えを行う場合だと、追加費用もかかります。

既存の洗面台がある場合には、その撤去費用と処分費用としておおよそ3万~5万円必要です。洗面台本体の費用はグレードによりますが、最も間口の狭い500mmサイズではおおよそ4万円ほどで販売されています。最も普及している750mmサイズでおおよそ6万~10万円、さらに大きく高級感のあるものでは50万円以上の洗面台もあります。

ただし、専門業者にリノベーションを依頼すると、洗面台の本体価格を割引で購入できる場合が多いようです。床の張り替えをする場合には、さらにおおよそ2万~5万円かかります。

水まわりリノベーション4.トイレのリノベーションの特徴

トイレのリノベーションといっても、種類には幅があります。小規模なものだと便座の交換のみというケースもありますが、大掛かりなものだと便器自体の交換だけでなく、床や壁のリノベーションを含むものなど、ニーズによって様々です。

トイレのリノベーションで、最も多く行われているのが便器自体の入れ替えです。最新の便器は節水機能が搭載されているのものがほとんどであり、暖房便座やウォシュレット機能はもちろんのこと、洗剤を入れておけば自動で洗浄してくれるという優れものまで販売されています。

使用年数が経過するほど、家庭の掃除ではどうしても落としきれない汚れが出てきてしまうのが水まわりの悩みです。なかでもトイレは汚れが気になる場所なので、可能な限り清潔感を保ちたい場所です。便器だけでなく、床や壁クロスも新しくすることで、見た目がキレイになると同時に気になる匂いも解消されるので、まったくの別空間として生まれ変わらせることができます。

トイレのリノベーション費用内訳と相場とは?

トイレのリノベーション費用の相場はおおよそ10万~50万円です。というのも、便器のグレードや床・壁のクロス交換の有無などによって費用が変動するからです。また、今までトイレがなかった場所に新設する場合だと、追加の工事費用もかかるでしょう。

具体的には、既存のトイレ撤去費用がおおよそ4万円、新たなトイレの設置費用がおおよそ5万円、給排水管工事におおよそ1万円、壁や床のクロス張り替えがおおよそ10万円です。それに加えて、便器本体価格が20万円前後かかりますので、トータル価格となると40万円ほどになるでしょう。

実際の工事費用の目安としては、便座のみの交換であればおおよそ15万円、便器ごと交換するとおおよそ30万円です。さらに費用がかかるのが和式トイレから洋式トイレへのリノベーション、新たにトイレを新設する場合と言われており、これらのケースでは60万円前後かかることもあります。タンク式トイレをタンクレスにしてトイレ内を広くし、手洗い場を新設する工事なども行った場合だと、費用はおおよそ45万円が相場になります。

水まわりリノベーションで失敗しないためのポイント

最後に、水まわりのリノベーションで気を付けてほしい点についてお伝えしていきます。

水まわり4点セットでまとめて依頼するのがお得でおすすめ

戸建てでもマンションでも、水まわりについて不具合を感じ始めるタイミングは同時に訪れることが多くあるでしょう。一例として、キッチン・お風呂・トイレなど複数の場所で、パッキンの緩みや金属部品の摩耗、汚れや腐食など、小さなトラブルが挙げられます。最初はちょっとしたトラブルだった場合でも、月日がさらに経過すれば通常使用に支障をきたし、本体の古さに不便さを感じることも増えるでしょう。

そのため、水まわりのどこかに不具合が生じたら、ほかの場所もまとめて手入れするのがおすすめです。キッチン、お風呂場、洗面台、トイレの4カ所のリノベーションをまとめて業者に依頼すれば、資材の仕入れや排水管施行工事のコストが削減できますので、結果的に依頼者が支払う費用も安くできます。個別に工事するより、工期が短く済むのも大きな魅力です。

昔はそれぞれが独立していた水まわりですが、近年は、お風呂場の手前の脱衣所を広くして洗面台を設け、そこにトイレが設置することが多くなっています。そんな背景を見ても、レイアウト的に見ても、水まわりの工事をする場合は、同時リノベーションが理にかなっているといえるでしょう。

4カ所の水まわりそれぞれを個別に工事をすると費用がかさみますが、一度に行えば合計で150万~300万円程度に済ませられるので、比較的安くおさえることができます。

現状のデザインや動線を考えた水まわりの設計にしよう!

水まわりリノベーションを業者に依頼する際には、現在不便に感じるポイントや、希望する機能、想定している使い方などを業者に伝えるようにしましょう。経験と実績が豊富な専門業者なら、悩みを解決するための設計や最適な製品をしっかりと提案してくれるはずです。

しかし場合によっては、業者にとって都合の良い工事内容やメーカーを勧められてしまうケースもあるため注意が必要です。最悪の場合、見た目のバランスや使い勝手が今よりも悪くなってしまう可能性も0ではありません。そうなってしまうとせっかくのリノベーションが台無しになるので、契約時はその点も意識するといいでしょう。

また、水まわりリノベーションを依頼するときは、こちらの要望をきちんと聞いてくれる業者を選ぶのがポイントになります。プランナーや現場監督などを分業している業者が一般的ではありますが、可能ならば一貫して同じ担当者が窓口となってくれるのが理想的です。そのほうが依頼者にとってもコミュニケーションが取りやすいでしょうし、依頼者が考えている具体的なイメージも伝えやすくなるでしょう。

保証やアフターサービスもチェックしよう!

事前に丁寧な打合せをして臨む水まわりのリノベーションではありますが、完成後に思わぬ不具合や、「イメージと違っている」というトラブルが生じるケースもあります。そんなときのための保証やアフターサービスがきちんと設定されているかどうかは、水まわりリノベーションの際の業者選びに大切になってくるでしょう。

商品選びをするときには、どうしても価格を重視してしまいがちですが、安かろう悪かろうで後悔してしまったという失敗は少なくありません。

水まわりリノベーションするということは、依頼者は今後もその家に長く住むことを想定しているはず。その場限りではなく、工事後まで安心して末永く付き合っていける業者に依頼することが水回りを工事する上で重要となるのです。

水まわりリノベーションの費用内訳と相場とは?

ここまでキッチンやお風呂、洗面台やトイレなどの水まわりのリノベーションの相場や依頼する際の注意点について解説してきましたが、“水まわりのリノベーションをお願いしたいが予算が限られている”という方も少なくないでしょう。

そこで最後に水まわりリノベーション箇所毎に、全体の費用相場やどこに費用がかかるのかの内訳を簡単にまとめていきますので、ぜひ参考にしてみてください。

また、相場から異常に安い場合などはどんな作業をするのかも見積等で事前に確認し、しっかりと対応をしてくれる業者なのかを確かめる事も大切になります。

水まわりリノベーションは実績豊富なプロ業者に任せれば安心!

水まわりリノベーションは、ただ単に設備を新しいものに替えるというだけではありません。もともとのデザインや家全体の雰囲気にマッチするかどうか、そして、住む人の動線を考えたときに不便を感じないかなどを総合的に検討して設計・施行する必要があります。後悔することがないように、満足できる水まわりのリノベーションをするならば、実績が豊富で信頼のおけるプロに依頼するようにしましょう。

※リフォームやリノベーションの費用は施行する地域によって変動するため、 本記事で紹介した金額はあくまでも目安としてお考えください。

 

水まわりリノベーションに関わるよくある質問

Q.水まわりリノベーションの種類はどんなもの?
A.住宅における水まわりとは、キッチン・お風呂・洗面台・トイレの4つを指します。さらに、これらの水まわりを複合的に行うリノベーションも水まわりリノベーションと呼ばれます。
Q.水まわりリノベーションの費用相場はどのくらい?
A.既存の状態にもよりますが、キッチンリノベーションならおおよそ50万~200万円、お風呂リノベーションならおおよそ50万~150万円程度、洗面台リノベーション・トイレリノベーションならおおよそ10万~50万円程度です。
Q.水まわりリノベーションで失敗しないためのポイントは何?
A.水まわり4点セットでまとめて依頼するとお得に済むのでおすすめです。また、現状の水まわりのデザインや動線も考えた設計にしましょう。保証やアフターサービスなどの、アフターフォローのチェックもお忘れなく。

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