リノベの教科書Textbook of renovation
物件
2018.03.29

中古物件のリノベーションは「耐震性」が気になる!よくある疑問を解説

中古マンションのリノベーションを検討されている方で、物件について気になる点といえば「耐震について」ではないでしょうか?中は綺麗にリノベーションできても、耐震性は不安という疑問を抱える方は多くいると思います。また、新しいほうが耐震性が優れているに決まっていると感がる方も多いのではないでしょうか?不安が大きいからこそ誤解が多い耐震性について解説していきます。

そもそも耐震性って?

耐震
耐震性とは地震に対して建物の構造がどれだけ耐えられるかのことを指します。ブレースの有無やバッドレス補強、柱補強や壁補強など、建物の構造における上下左右の揺れに対する耐久性を高める構造になっているかを図ります。

マンションのほうが戸建てよりも耐震性が高い!?

木造の戸建てとRC/鉄筋コンクリートのマンション。コンクリートのほうが耐震性が高いに決まっていると思いがちですよね。ですが、きちんとした設計・構造であれば木造の戸建ても、マンションも大きな差が出ないのを覚えておいてください。
外的要因(白アリなど)に侵されやすい戸建てよりはマンションのほうが危険性は低いとは言うことができるでしょう。

築15~20年の中古物件を選ぼうは本当?

築年数 中古物件
「中古物件 築年数 選び方」などで検索すると築15~20年の物件を選ぼうという記事も多くありますね。これは耐震基準法がポイントになります。少し脱線のようですに聞こえますが、耐震基準について解説していきます。

新・旧耐震基準

1981年6月ときいてピンと来る人は建築好きといえるでしょう。この時期は耐震基準が大きく変わった年です。1978年の宮城県沖地震をきっかけに、新耐震設計基準が施行されました。大きな地震が起きるごとに少しずつ変化している耐震基準ですが、1981年の見直しはかなり大きな転換期といえます。いまから1981年以降の耐震基準を新耐基準、以前のものを旧耐震基準と呼ぶことが多いみたいですね。

実際はどうなの?

実際いえるのは、年数にかかわらず現在あるマンションは耐震性は問題ないといえるでしょう。2011年に起きた東日本大震災でも崩れなかったマンションが現在市場で動いているわけです。地盤の関係もあると思いますが、ほとんどのマンションは問題ないのでは?という得るでしょう。ただし建物の平均寿命は65年前後という割れているので、今後どれくらい住むかを考えて購入されるのはいかがでしょう。予算はおいといて細心の注意を払いたいというかたは、2000年以降に建設されたマンションをお勧めします。築15年ですと、ちょうど2000年以降のマンションで、価値が下がりにくい年代に入るので築15年~のマンションがお勧めされるのはそういった理由があります。※現状建設されているマンションの耐震性を保証するものではありません。実際には建物を目で見極めての判断やプロに相談して判断することをお勧めします。
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築年数での判断は考え方に左右される

築古のマンションでも耐震構造において高いレベルで安全性を確保しているものもありますし、上記で書いたように、実際の地震をたえていることから、築古よりも築浅のほうが安全と言い切ることはできません。築年数は価格に大きく反映されるところではありますので、築年数による耐震性の判断は、「購入者の判断次第」といえるでしょう。

耐震性は築年数以外どこを見る?

物件探し
築年数のことはある程度理解できたのではないでしょうか?ではそのほかの点はどこを見るのがよいのでしょうか?まずはどんなポイントがあるかチェックしてみましょう。

耐震以外の免震・制震

壁量などで揺れへの耐久性を上げる耐震のほかに免震工法と制震工法というものがあります。それぞれのメリットデメリットを紹介します。

耐震

上記で説明した通り、建物の壁面を強化することで揺れへの耐性を高めます。デメリットを上げるならば、階数が高くなるほど揺れを感じやすいという点です。遠心力の要領で地面から遠くなればなるほど揺れを感じやすくなります。

免震

免震装置というものを建物自体と基礎の間に入れ、地震の揺れに建物がついていくような工法をとり、揺れから免れるような工法を言います。イメージがつかみにくいという方は免震ウェブサイト 免震って何?(外部サイト)をご覧ください。
デメリットとしては免震装置自体が高価なものなので、取り入れられているマンションなどは管理費などが高くなる可能性があります。また、横の揺れには有効ですが、縦の揺れには弱い点や、長周期地震動に共振しやすい、強風の際二階以上が揺れるという点が留意点といわれています。

制震

建物の内部に揺れを吸収する装置を取り付け揺れを抑えます。ただしずば抜けて効果を発揮するものではなく、損傷を押さえるといたものですので、家具などには転倒防止の金具などで対策するとよいでしょう

耐震・免震・制震のまとめ

1981年以降のマンションであれば耐震はしっかりされていますし、地震で損害の少ない・倒れなかったマンションは耐震の面では安心できます。上記で紹介した工法はどれか一つというわけではないので、免震や制震が採用されているかチェックしてみるのもいいかもしれません。

建物の状況をチェック

建物の状況をチェック
気になる物件があって内覧に行った際には外壁や基礎を見るのも建物の耐震を見極めるポイントになります。簡易的にチェックできる項目としては以下の3ポイントです!

  • ひび割れが目立つ。建物がひどく汚れている。
  • 錆びた鉄筋が見える。外壁が崩れ落ちてる。
  • 地盤が沈下している。
  • 地盤が沈下している。

上記の点をチェックするだけでも安心感が違ってくるかもしれません。

管理体制を見る

この中でも重要になってくるのが管理体制です。もともと耐震性能が優れているマンションでも管理体制によっては影響を及ぼすこともあります。今後の修繕予定がしっかりなされているかを確認したり、これまでに修繕が定期的に行われているかを確認しましょう。
実施に管理組合にお願いしてもいいのですが、不動産屋さんにお願いして教えてもらうのがよいでしょう。気に入った物件があったら確認することをお勧めします。

耐震についてまとめ

いかがでしたでしょうか?耐震についての知識が少しでも身についたでしょうか。耐震については一般の方ですといい悪いを見分けるのが困難な部分ではあります。より詳しく知りたいという方はプロに相談したり、気に入った物件がある場合は住宅診断(ホームインスペクション)をしてもらうのもよいかもしれません。

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