リノベの教科書Textbook of renovation
物件
2017.08.28

専有部分?共用部分?物件の部位ごとに解説|中古マンションをリノベーション

マンションには専有部分と共用部分というのがあるのをご存知でしょうか?これを知っていないと、リノベーションやリフォームをしたときに管理会社や管理組合とトラブルになることも・・・。このコラムでは専有部分と共用部分について物件の部位ごとに解説していきます。専有部分と共用部分をしっかり押さえて、有意義なリノベーションを実現しましょう。

専有部分と共有部分

 マンションの居住空間のことを専有部分といいます。居住空間の中で触ることができる部分が専有部分と考えるとわかりやすいでしょうか。厳密にいうと、マンション一棟の構造となっているコンクリートの表面から内側のもの(壁や床・住宅設備)が専有部分と思ってください。
 専有部分以外の部位を共有部分といいます。マンションを形作っているコンクリートやエントランス、共用の廊下、屋上などを指します。
 専有部分と共有部分

 画像を見てください。青い斜線の部分は専有部分、オレンジ色になっている躯体などが共有部分となります。

■部位ごとに物件のリノベーション可能箇所をチェック

 専有部分と共有部分についてご理解いただけたでしょうか?実際にリノベーションでどこまで工事可能なのと疑問を抱いている方のために、部位ごとに解説していきます。

・住宅設備

 どの物件にも基本的には備わているキッチン・浴室・トイレ・洗面台などの住宅設備は専有部分になるのでリノベーション可能です。あなたの暮らし方に合わせて自由にリノベーションすることができます。
住宅設備

・玄関ドア

 マンションのドアは共有部分が含まれています。ですので違うものに変えたりすることはできません。ただし、お部屋側部分は基本的に専有部分となってるので、シートを張り付けたり、塗装したりすることは可能です。購入した物件だからといって、すべてが専有部分と思ってはいけません。
ドア

・扉 ドア 引き戸

 住居部のドアや戸は専有部分になります。造作でおしゃれに作りこむと素敵なリノベーションになりそうですね!365リノベで施工した物件のドアの事例を一点掲載します。
造作ドアの事例

・窓

 マンションの一戸内にある窓は基本的に共有部となっています。ですので、個人では交換することができないので注意しましょう。マンションのリノベーションでよくある事例として、内窓をつけて中からの景観を改善するという方法もあります。まれに部屋の間仕切に窓がついている場合もありますが、間仕切りの窓は専有部分なので基本的には交換が可能です。

・間取り

 中古マンションにも様々な構造があり、中には間取り変更のできないものもあります。部屋の間仕切が木や軽量鉄骨で出来ているものは、基本的に大きな間取り変更が可能です。
 しかし、中には間仕切の壁もコンクリートでできている中古マンションもあります。そういった構造のマンションは大きな間取り変更ができないので注意しましょう。
マンションの間取り

・配管

 中古マンションをリノベーションする際に、配管の工事が必須になってきます。配管に関しては基本的に、各住戸メーター以前の給水管を、配管継手及び立管を共有部分を共有部であるとされています。専有部分内にある配管であれば、基本的には取り換えたり、延長したりなどいじることが可能です。しかし、配管には水を流すための緩やかな勾配がついています。長く延長すればするほど高さを必要とするので、リノベーションのプランの幅が狭まります。専有部分だからと言って、何でも自由にというわけにはいかないことに注意しましょう。ただし、床の高さを上げたりすることで、解決することも可能です。もともと二重床のマンションを選んでいればリノベーションプランの幅が広がります。施工の可否はプロに相談し、納得のいくリノベーションにしましょう。

・エアコン

 中古マンションのリノベーションを考える際に、エアコンを見ておくのもポイントです。
たとえばエアコンを複数設置したいという際に、エアコンの配管が一つしかないということもあります。壁に穴をあければ問題なく設置できそうですが、共用部分の壁が絡んでくると難しくなってきます。ですので、安易に取り付けられるものと思わず、マンションを管理してる管理組合や管理会社などに確認しましょう。
エアコン

・バルコニー ベランダ

 勘違いが起きやすいのが、バルコニーです。バルコニーは共用部分となるので、勝手に工事をしないように注意しましょう。

まとめ

専有部分と共用部分についてマンションの物件を部位ごとについて解説してきました。あなたの知りたい情報は見つかったでしょうか。リノベーションを考える際には、専有部分と共用部分に注意して、どこまで工事をするのかを考えましょう。
また、ほかにも中古マンションのリノベーションではこれ以外にももっと中止しなければならない点がたくさんあります。興味のある方は

中古マンションリノベーションの注意点をまとめ
を読んでみてください。

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