親の退職や、子どもの結婚を機に“二世帯住宅”にするという例が多くあります。もともと住んでいる家の一部をリフォームして内装や設備を新しくしたり、まるごと建て替えをしたりと二世帯住宅へのリフォームやリノベーションには、様々な方法があります。ただ単に家を新しくするだけでなく、デザインや性能にもこだわることのできるリノベーションは、親世帯と子世帯が同じ屋根の下で暮らす場合に、それぞれの希望をケンカすることなく家づくりに取り入れられる方法なんです。

二世帯リノベーションの事例を紹介しながら、その良さを解説していきたいと思います。

せっかくなら、こだわりのリノベーションで二世帯住宅を手に入れましょう!

二世帯住宅のタイプについて

一口に二世帯住宅といっても様々なタイプがあるのをご存知でしょうか?まずはこのタイプについて学んでいきましょう。

<ケース1:完全分離型>

玄関を含んだ全てのスペースを世帯ごとで完全に分けるケース。
同じ建物内ではあるもののそれぞれの世帯が分かれているため、普段は干渉することがなく、それでいていつでも会いに行ける「最も近いお隣さん」として生活できるケースです。

<ケース2:部分共有型>

寝室や書斎などの空間を世代ごとにつくるケース。お風呂やキッチンなどは共同となるので、予算を多少抑えつつもプライベートな空間は確保したいという方におすすめです。

<タイプ3:完全同居型>

その名の通り、キッチンやお風呂等の基本的な水廻り設備や部屋を共同で使って生活をするケースです。空間を共同で使用することで、お互いの距離が近くなるライフスタイルを希望する方におすすめ。完全同居型の場合、玄関も一緒という場合が多いです。

二世帯住宅を目指すうえで、それぞれがどのような距離感で、どんな暮らしがしたいかを考えた上で話を進めていくことで、スムーズに話が進むでしょう。

完全分離型の事例をご紹介!

今回ご紹介するのは、二世帯住宅を長年検討されていたというW様。やりたいことはたくさんあるけど、その夢を実現してもらえる会社がなかなか見つからずに悩んでいたそうです。

ご両親世帯との同居を希望していたW様。何度かONOYAにも足を運んで下さったことがあり、この度満を持して二世帯のリノベーションをすることになりました。

元々の住まいは昔ながらの和風づくりで冬は特に寒く、生活しづらいと感じていたそうです。また、水廻りの老朽化や震災の影響もあり、生活していく上で不安な点もあったと言います。
さらに、家族それぞれのプライベートを尊重したいという想いから、今回は完全分離型の二世帯住宅を希望されていました。

リノベーションで完全分離型に!でもお互いに行き来は出来るようにする

親世帯、子世帯それぞれに玄関やリビング、水廻り設備がある完全分離型ですが、W様の場合は2つの玄関のうち1つの玄関に各世帯の居住スペースへ行くことのできるドアを設けました。こうすることで、基本的には各世帯のプライバシーを確保しつつも、何かあった場合に自由に移動ができるようなつくりになっています。あくまで完全分離型にこだわりたい方は、この扉にカギをつけるのもいいかもしれません。

リノベーションで至る所にこだわりのデザインを入れたい!

W様は、最初からそれぞれの部屋やLDKに実現したいイメージがあったそうです。そのイメージを取り入れつつも、断熱性と耐震性を上げて快適な住まいを手に入れたいと希望されていました。 

家族が集まるLDK。台所に立つことが多い奥様。ソファに座ってゆっくり映画を見たいご主人様。両親がいるところで勉強したり趣味を楽しみたいお子様。

「家族一人ひとりにとって意味のある空間を作る」ことを目標に、担当者と二人三脚でリノベーションを進めていきました。

ご主人は上質なヴィラリゾート系がお好み。大人3人でもゆったり座れるカウチソファや壁掛けのTV、背面のレンガも良い雰囲気を出しています。

奥様は可愛らしいスローカフェやフレンチな感じのキッチンがお好みだったので、可愛いペンダントライトやタイルを使って仕上げました。

キッチンとダイニングの間には少し高さのある部分壁を作ることで、キッチンの手元やカウンターで食事したり勉強したりしている様子を隠すことが出来ます。この壁にはデザイン性と機能性を兼ね備えたエコカラットを使用しているので、リビングの空間を高めてくれます。

今回のように、1つの空間に複数のテイストを取り入れる際に大切なのは、それぞれを融合させて違和感なく仕上げること。テイストの境目となる部分に壁を設けることで、メリハリをつけ同一空間でもテイストを上手にミックスさせることが可能になります。

カウンタータイプの洗面台には、奥様お気に入りの照明器具を取り付けました。雰囲気に合った八角形のミラーも組み合わせて、より洗練された空間に仕上がっています。

階段下は一般的に飾り棚や収納などを設けることが多いですが、W様の家では仏壇のある和室に来客があった際、このスペースの前を通ったお客様へのサプライズで人感センサーが付いた照明器具が点灯するオシャレな演出が取り入れられています。この階段下のスペース、玉砂利などを使用せず、シルクの布を敷いているのでお掃除がしやすい工夫が施されています。

また、トイレ空間にもこだわられており、お店のような雰囲気のトイレにするため、なんとリノベーションの担当者が照明をオリジナルで作ったのだとか!細かな部分までこだわることで、よりW様のご希望に沿った家づくりが可能になりました。

事例から学ぶ、二世帯リノベーションを成功させるために必要なこと

W様からは、「長期間かけての工事でしたが、二世帯それぞれの工事時期を分けて進めたので住みながらリノベーションが出来ました。長年悩んでいたことも解決され、以前よりずっと暖かくなりました。知人にも「モデルルームみたいだね!」と言ってもらえるほどです。これからはお互いのプライベートルームと家族が一緒に過ごせるLDKで楽しく過ごしていきたいと思います。」と嬉しい感想を頂きました。

今回の事例から、リノベーションで自分たちらしい住まいを叶えるためには、その想いをくみとって形にしてくれるリノベーション会社と出会うことが大切ということが分かります。また、見た目だけではなく、耐震や断熱面などもしっかり説明してくれるような会社を選ぶことができれば、自分たちが長年考えてきたいろんな夢や課題を全て叶えてもらえること間違いなしです。